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知らないと困るシェンゲン協定 滞在日数の計算法 [ヨーロッパ渡航の前に必ず知っておこう]

シェンゲン協定加盟国
はなみ
シェンゲン協定をご存知ですか?

特にヨーロッパ長期渡航を計画されている方や、出張などで頻繁に訪れている方は、滞在期間に注意を払わなければなりません。

シェンゲン協定って聞いたことあるけど、なんなの?
滞在期間が書いてあるけど、複雑で全然わからない。
こんなお悩みを解決します。
はなみ

本記事の内容

  • シェンゲン協定と加盟国
  • シェンゲン協定 渡航に必要な書類
  • シェンゲン加盟国内での入国審査について
  • シェンゲン協定加盟国での滞在期間の計算法
  • シェンゲン協定加盟国での特例

本記事の信頼性

スイス在住歴20年、スイスがシェンゲン協定に加盟して以来10回以上の渡航歴のある私が実体験を元に書いています。

本記事では、まずそもそもシェンゲン協定とは何かを簡単にご紹介いたします。

次に滞在期間に応じて必要なもの、シェンゲン加盟国内でどのように入国審査が行われるかご説明いたします。

最後にややこしい滞在期間の計算法をわかりやすく写真を使ってご説明いたします。

 

全て読み終われば、スムーズな渡航があなたを待っているはずです。

はなみ
シェンゲン協定の滞在日数の計算方法だけとにかく知りたいという方は、最初のシェンゲン協定加盟国、必要書類、入国審査については読むのを飛ばしてください。

シェンゲン協定と加盟国

シェンゲン協定

協定に加盟しているヨーロッパの主な国をひとつの国(地図の赤い部分)のように考え、加盟諸国間を入国審査(パスポートを提示したり、滞在期間や理由を聞かれたりすること)なしに自由に往来できるようにする協定です。

シェンゲン協定加盟国

シェンゲン協定実施国は現在(2020年3月)以下の26カ国です。

オーストリア、ベルギー、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、イタリア、ラトビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スロヴァキア、スロヴェニア、スペイン、スウェーデン、スイス

はなみ
渡航者にとっては、面倒な入国審査がなくシェンゲン加盟国からまた別のシェンゲン加盟国に移動する際は、原則として入国審査が廃止されていることから、面倒な手続きなしで簡単に国境越えができ、便利な制度といえます。

シェンゲン協定 渡航に必要な書類

日本は現在(2020年 3月)、各シェンゲン加盟国との間で,二国間のビザ免除措置に関する枠組みを有していますので、滞在期間にかかわらず、日本国籍を保有されている方にビザは必要ありません。

ただし、長期滞在する場合は滞在許可が必要になりますので、十分ご注意ください。

はなみ
シェンゲン協定加盟国間では日本人はビザは必要ありません。

あらゆる180日間以内で合計90日までの滞在

  • 有効なパスポート

ポイント

パスポートは

  • シェンゲン協定加盟国を出国する日から3ヵ月以上の残存有効期間が必要
  • 10年以内に発行されたもの

観光、友人・親族訪問、文化・スポーツイベントの参加や交流、ビジネス会議への出席、取材目的、病気や怪我の治療や保養、短期的な勉強など3ヶ月以内の短期滞在の場合です。

注意

短期滞在でも加盟国内で就労し報酬を得る場合は、当該国から就労許可ならびに滞在許可を取得しなければなりません。

はなみ
短期滞在の方は、有効なパスポートだけで大丈夫です。

あらゆる180日間以内で合計90を超える滞在

  • 有効なパスポート
  • 渡航予定国の滞在許可証長期滞在される国)

ポイント

パスポートは

  • シェンゲン協定加盟国を出国する日から3ヵ月以上の残存有効期間が必要
  • 10年以内に発行されたもの

ココに注意

滞在許可申請は各国ごとに定められていることが違いますので、事前に長期滞在する国の政府観光局や日本に存在する各国の大使館に問い合わせて確認することをお勧めします。

複数のシェンゲン加盟国を訪問し滞在期間が90日を超える長期滞在の場合です。

シェンゲン加盟国をトランジットで通過する日も含みますのでお気をつけください。

はなみ
留学などで長期に滞在する方は、有効なパスポートの他に長期滞在する国の滞在許可も必要になります。

シェンゲン協定加盟国での入国審査

日本など協定加盟国以外から入国する場合、最初に到着した協定加盟国で入国審査が行われます。

その後のシェンン協定加盟国内の移動においては原則として入国審査が行われません。

例 ドイツ経由でスイスへ留学

日本 ➡️ ドイツ フランクフルト  入国審査 ⭕️ あり 

乗り継ぎ

ドイツ フランクフルト ➡️  スイス チューリッヒ  入国審査 ❌ なし

たとえば、あなたがスイスへ経由便を使って出発するとします。

日本を出発した後、まずはドイツのフランクフルトで乗り継ぎ、最終的にスイスのチューリッヒを目指します。

実際にドイツに滞在するかどうかは別として、入国審査はドイツのフランクフルトの空港で行われます。

チューリッヒでは入国審査はありません。

最初に到着するシェンゲン加盟国である経由地では、乗り換え搭乗口に行く前に、入国審査と手荷物検査があるということを覚えておいてください。

ココに注意

ドイツ以外のシェンゲン協定加盟国(この場合スイス)に長期滞在を目的として渡航した場合、経由地であるドイツで入国審査を受ける際に,ドイツの入国管理当局から最終滞在予定国の有効な滞在許可証の提示を求められ場合があります。

これを所持していないと入国を拒否されることがありますのでご注意ください。

最初に到着する加盟国で入国審査を終え、無事にシェンゲン加盟国内に入れば、その後は何度加盟国間を行き来したとしても、原則として入国審査はありません。

シェンゲン協定国入国後、陸路で国境を越える場合、加盟国間ならば国境での入国審査は行われていません。

国際列車の場合も同様です。

シェンゲン協定加盟国間での移動がスムーズになりました。

パスポートのスタンプもシェンゲン加盟国入国時と出国時の2回だけ押されます。

シェンゲン協定加盟国での滞在期間の計算法 『あらゆる180日間以内で合計90日まで』

こちらはヨーロッパへの単発の短期旅行や短期出張する方は読む必要はございません。

また3ヶ月以上の長期滞在や長期出張が事前にわかっている方も読む必要はございません。

ヨーロッッパに短期間で数回旅行や出張、またはなんらかの理由で渡航される方に「あらゆる180日間以内で合計90日まで」の滞在ルールを具体的に詳しくご説明します。

「あらゆる180日間以内で合計90日まで」の滞在ルール

有効なパスポートのみで渡航できる「あらゆる180日間以内で合計90日まで」の滞在ルールは、すべてのシェンゲン協定加盟国での滞在を合計した期間(シェンゲン加盟国内をトランジットで通過する日も含む)に適用されるため、この範囲を超えないように気を付けなければなりません。

「あらゆる180日」という表現がややわかりにくいですが、これは必ずしも「直近のシェンゲン加盟国への入国日から最大で90日間滞在できる」わけではないことを意味します。

それは、過去にシェンゲン協定加盟国に滞在した時期や日数により、これから滞在できる日数が減ることがあるためです。

過去180日間でまったくシェンゲン加盟国を訪れていなければ、過去の滞在歴は考慮する必要はありませんが、180日以内にシェンゲン加盟国に滞在していた期間があれば、その日数分を踏まえて今後の滞在可能期間を計算しなければなりません。

はなみ
文章での説明だとややこしいので、これから具体的に計算機を使って見ていきましょう。

Short-stay Visa Calculator 計算機

はなみ
こちらの計算機で、「あらゆる180日間以内で合計90日までの滞在」が正しいかどうか確認できます。

Short-stay Visa Calculator

ココに注意

この計算サイトは、滞在可能日数の目安を提示するものです。

計算の結果は保証されていないのでご注意ください。

確実な情報が必要な場合には、当該国の出入国管理当局等への確認が必要です。

計算サイトのユーザーマニュアルはこちらをご参照ください。

はなみ
英語表記なので、日本語で使い方を説明します。

1. Date of entry / Control (入国予定日または確認したい日)<図の①の部分>

この計算サイトを開くとまず自動的に①に、アクセスした現在の日付が表示されます。

ここに、あなたのシェンゲン加盟国のDate of entry(入国予定年月日)または、Date of control(確認したい年月日)を日日/月月/年年(西暦の下2桁)半角数字で書きかえます。

例:2020年3月5日の場合 05/03/20。(050320とスラッシュなしで入力しても自動的にスラッシュが挿入されます。)

2. Planning (計画)またはControl(確認) <図の②の部分>

Planning(計画)を選ぶと、シェンゲン加盟国への渡航入国予定日から、これ以前の渡航歴も合わせ、渡航入国予定日から合計何日間滞在が可能かが計算され、⑤に緑色で表示されます。

Control(確認)を選ぶと、すでにシェンゲン加盟国に滞在していて、自分が確認したい日が滞在超過(Overstay)になっていないかどうか確認できます。(超過している場合⑤に赤字で何日間滞在して何日間超過しているか表示されます。)

またもし超過していない場合、その確認日からいつまで滞在できるか具体的な日付が計算され、⑤にNo overstay in the registration period. Possible stay until 日日/月月/年年と黒字で表示されます。

その下に緑色で表記されていることは、気にしなくて大丈夫です。

3. Enter previous stay(s) in the Schengen Area(過去にシェンゲン加盟国に滞在した日)<図の③の部分>

①に入力した年月日からさかのぼって180日の間に、シェンゲン加盟国に入国した日を③−1に、シェンゲン加盟国から出国した日を③−2に、日日/月月/年年の形式で入力します。

例えば、2019年11月3日から12月18日まで滞在したのであれば③−1に「031119」、③−2に「181219」と記入します。

前述したとおり、「/」は入力後自動的に挿入されます。右の欄は空欄のままにしておきます。

なお、Controlを選んだ人で、シェンゲン加盟国にまだ滞在中の場合は、出国日の欄には確認したい日付、つまり①に入力した日付を入力します。

4. Calculate(計算)<図④の部分>

④のCalculate(計算)ボタンを押すと、3で空欄にしていた右の欄に滞在日数が自動的に表記されます。

5. Calculation results (計算結果)<図の⑤の部分>

残りの滞在可能日数や滞在超過日数が表示されます。

はなみ
では具体的に日付けを入れた例を見ていきましょう。

Short-stay Visa Calculatorを使った例

例1

例1

2020年3月5日(a)にシェンゲン加盟国を訪れる予定で、そこからの滞在可能日数を調べます。

step
1
(a)に入国予定日を入力します。

2020年3月5日

step
2
(b)Planningを選択します。

step
3
(c)に(a)で入力した年月日からさかのぼって180日の間に滞在していた日付を入力。

2019年11月3日~12月18日、2020年1月5日~2月10日

step
4
計算ボタン(calculate)を押します。

(c)の右の欄にそれぞれの滞在日数(46日間、37日間)が自動的に表示されます。

step
5
(d)の部分で滞在可能日数を確認します。

(d)の部分には、入国予定日(3月5日)からのシェンゲン加盟国最大滞在可能日数が7日であることが表示されます。(緑色の部分)

例2

例2

シェンゲン加盟国を出国予定の2020年3月15日(a)が滞在超過(Overstay)になっていないかどうかを調べます。

step
1
(a)に確認したい出国予定日を入力します。

2020年3月15日

step
2
(b)Controlを選択します。

step
3
(c)に(a)で入力した年月日からさかのぼって180日の間に滞在していた日付を入力します。

2019年11月3日~12月18日、2020年1月5日~2月10日、3月5日から3月15日(こちらは渡航予定)

step
4
計算ボタンを(calculate)押します。

(c)の右の欄にそれぞれの滞在日数(46日間、37日間、11日間)が自動的に表示されます。

step
5
(d)の部分で、滞在が超過していないか確認します。

(d)の部分に、滞在超過(Overstay)であることが赤字で表示されます。

(合計滞在日数 94日、3月12から15日まで4日間滞在超過になる)

例3

例3

例3では例2で滞在超過がわかったのを受けて、シェンゲン加盟国の出国予定日を超過にならないように調整します。

step
1
(a)に超過にならない3月11日を入力します。

step
2
(b)Controlを選択します。

step
3
(c)の日付も3月11日になおします。

例2の(c)で3月15日と入力した箇所です。

step
計算ボタンを(calculate)押します。

step
5
(d)の部分で、滞在が超過していないか確認します。

(d)の部分に、滞在超過はなく(No overstay)、次回は2020年5月1日から最高46日間滞在が可能と表記されています。

このように、続けてではなく数回シェンゲン加盟国に滞在した場合、計算はややこしくなります。

きちんと計算して、スムーズな滞在を心がけましょう。

語学留学で滞在許可があるのですが、留学後、ヨーロッパを旅行したいです。

留学中もこの計算に含まれますか?

はなみ
就労許可や滞在許可がある期間はこの計算に含まれません。

滞在許可が失効した日からの計算となります。

シェンゲン協定加盟国での特例

オーストリアとポーランドが該当します。

オーストリア

シェンゲン加盟国の中でもオーストリアは、日本との二国間ビザ免除取り決めがあります。

シェンゲン協定で定められた滞在期間を超えて、通常は6か月以内の滞在が許可されます。

注意ポイント

条件としてオーストリアへ直接出入国し、入国、出国審査をオーストリアで受けなければなりません。

つまり他のシェンゲン加盟国を経由できないということになります。

ポーランド

また、ポーランドも日本との二国間ビザ免除取り決めがあります。

シェンゲン協定で定められた滞在期間が「180日間以内で合計90日まで」と現行と少し異なります。

「あらゆる180日」という表現がありません。

これは過去の滞在歴を考慮する必要なく、ポーランドへの入国日から最大で90日間滞在できることを意味します。

ただ、こちらもポーランド出入国が条件です。

メモ

シェンゲン加盟国内の滞在日数は、シェンゲン加盟国以外のEU加盟国の滞在日数とは分けて計算されます。

例えばシェンゲン加盟国で最長90日間過ごした後、すぐに*クロアチアで90日滞在することも可能です。

*EU加盟国ですが、シェンゲン加盟国ではない。

まとめ : 知らないと困るシェンゲン協定

シェンゲン協定により、ヨーロッパ旅行の入国審査がスムーズになりました。

日本は各シェンゲン加盟国との間で,二国間のビザ免除の取り決めがあるため、短期間の渡航では有効なパスポートさえあれば、ビザが必要ではありません。

この便利な制度はある程度の信頼関係がお互いにあるからこそ成り立っています。

決められた滞在期間をしっかり守り、不法滞在を防ぎましょう。

また、各国の取り決めが変わることもございますので、各国大使館や外務省のホームページを渡航前にご覧いただき、確認されることをお勧めいたします。

このサイトを読んでいただきありがとうございました。

どうかスムーズな渡航ができますように!

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はなみ

●海外生活、国際結婚、育児に奮闘中● スイス人との結婚を機にスイスへ移住 ▶︎ドイツ語C2 ▶︎日本語教師としてスイス企業就職 ▶︎出産・育児 ▶︎フィギュアスケートママ ▶︎スケート関係の仕事 ▶︎スケママ卒業後、日本語教師として働きながらゆるくブログを更新中

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